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法コラム

家主と地主×弁護士法人法律事務所オーセンス

家主と地主 第6回第41号

入居者トラブルへの対処法

大家さんであれば、入居者とのトラブルに悩まされることが少なくないでしょう。今回は、入居者との間のよくあるトラブルへの対処法について説明していきます。

取り上げるのは、1.契約者以外の者が住んでいる場合、2.物件が破損した場合に大家さんと入居者のどちらが修理義務を負うかもめた場合です。 以下、それぞれ説明していきます。

1 契約者以外の方が入居、立ち退きはできるのか

相談

Aさんに部屋を貸しました。しかし、部屋をかして1年経過したところで分かったのですが、現在部屋に住んでいるのはAさんではなく私と面識のないBさんのようです。どうやらAさんがBさんに対して、私に無断で又貸し、つまり「転貸」のようです。私と面識のない方が入居しているというのはどうしても気分がよくありません。この場合、又貸しされて住んでいるBさんを立ち退かせることはできますか?

回答

契約者と契約解除して、立ち退きを請求

結論としましては、契約者との契約を解除し、現在物件に住んでいる者(転借人)に立ち退きを求める事ができます。

そもそも、契約者(借家人)が大家さんの承諾なしに、貸家・貸室を第三者に又貸しすることは、法律で禁止されています(民法612条1項)。この場合には、大家さんは無条件で契約を解除できます(同条2項)。

具体的な対応方法としては、契約者に対しては内容証明郵便などの書面で契約解除を申し入れ、転借人に対しては、同様に書面で部屋の明け渡しを求めるとよいでしょう。ちなみに、契約者との契約を解除するにあたっては、催告(何月何日までに転借人が出ていかなければ契約を解除する、など事前に通知すること)せず、いきなり契約を解除することができます。

この問題に関連してよくあるご相談として「所有物件に、『元々住んでいた方(契約者)から又貸しを受けた』と主張する知らない方(転借人)が住んでいます。転借人は、私が又貸しを承諾したわけではないにも関わらず、『元々住んでいた方(契約者)から大家の承諾をもらっていると聞いています』と言われました。しかし、もちろん私は承諾していません。ただ、家賃は契約者名義で入金されていますし、現時点で私に損失はないのでそのままにしておこうと思います。問題ないですよね?」というものがあります。

しかし、そのままにするのはやめたほうがよいでしょう。というのは、又貸しを知ったまま黙っていると、大家さんによる「承諾」があるとみなされる場合があるからです。これにより、たとえ大家さんが途中で「やはり出ていって欲しい」と考えたとしても、転借人を立ち退かせることができなくなってしまいます。ですので、このような事態を避けたいのであれば、又貸しされている状態をそのままにするのはやめましょう。

なお、例外的に無断で又貸しされても契約解除できない場合があります。それは、大家さんと契約者の間の信頼関係が破壊されたと認められない事情がある場合です。具体的には、転借人が契約者の子供である、もしくは兄弟であるなど、親族である場合です。

ご相談の場合、AさんとBさんに親族であるなどの関係が無い限り、Aさんとの契約を解除してBさんを立ち退かせることができます。

2 強風が原因で物件が破損した場合、修理費は誰が負担するのか

相談

Aさんに貸している部屋の窓が割れました。Aさんによると、「風が強くて割れてしまった」ということですが、私はAさんが割ってしまったのではないかと思っています。この場合、修理義務を私が負わなければならないのでしょうか?窓が割れた原因がAさんにある場合とそうでない場合の両方について教えて頂きたいです。

回答

入居者に原因が無い場合、家主負担

雨漏り、窓が割れる、壁が破損するなど、物件の使用に支障をきたしているが入居者にその原因がない場合、大家さんは原則として、必要な修理をしなければなりません。もっとも、賃貸借契約上、修理義務を入居者に負わせる特約がある場合には、例外的に入居者が修理義務を負うことになります。ご相談の場合、Aさんの言う通り、風が原因で割れたのであれば、原則としてあなたが修理義務を負うことになります。

では、入居者が恋人と喧嘩して壁を壊してしまい、物件の使用に支障をきたす破損が生じ、その原因が入居者にある場合はどうでしょう。ご相談の場合であればAさんによって窓が割れた場合です。

この場合であっても、入居者が修理義務を負担する旨の特約がない限り、修理義務は大家さんが負うことになります。もっとも、原因は入居者にありますので、かかった修理費用は入居者に対して請求できます。ご相談の場合もAさんに請求できるでしょう。

まとめ

このように、入居者とトラブルになった場合には、様々な法的対応を行うことができます。もっとも、法的対応はあくまで最終的な手段なので、できる限りは話し合いで解決することが、大家さんと入居者の良好な関係を築く事につながるでしょう。

コラム

一人入居用のマンションなのに、同棲などで複数人住んでいた場合は?

又貸しではなく、一人入居用のマンションなのに、同棲などで複数人住んでいた場合にはどのように対処したらいいでしょう。

まず、大家さんと入居者の間の契約書において、「居住員数1名」など入居者の数が1名であることが明記されていない場合には、仮に入居者が大家さんの許可を得ずに同居人を住ませたとしても、契約違反とはいえません。よって、契約解除をすることは難しいでしょう。

これに対して、契約書に入居者の数が1名であることが明記されている場合には、その物件に住むことができるのは通常1人で、大家さんの承諾を得ずにそれ以外の人を入居させると、契約違反となります。

では、このような場合、入居者とその同居人を立ち退かせることができるでしょうか?立ち退かせるには前提として契約解除が必要となりますが、入居者に契約違反があるとすれば、当然契約を解除できるように思われます。しかし、物件の居住員数違反は、たとえ同居禁止であることが契約書上明記されていたとしても、契約を解除するのは難しいのが現状です。というのは、契約違反があれば原則として契約を解除することができるのですが、前述の通り、信頼関係を損なう事情がない場合には、例外的に解除することができません。一般的には、契約上同居が禁止されている場合において、信頼関係が破壊されたと判断されることは少ないでしょう。

そのため、入居者数が1名であることが契約書上明記されている場合であっても、契約を解除することは難しいでしょう。

そうすると、大家さんとしては、同居を認める代わりに、家賃を上げることはできるでしょうか。

結論からしますと、金銭的な請求も難しいでしょう。家主さんから一方的に家賃を上げるためには、法律や契約で定められている家賃の増額理由に該当する必要がありますが、これらの増額理由に該当しない場合には、複数人の同居が発覚しても、家賃を上げることは難しいといえます。

執筆者

元榮 太一郎 代表弁護士

元榮 太一郎 代表弁護士(第二東京弁護士会所属)

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  • 不動産街頭無料相談会
    公益社団法人全日本不動産協会 東京都本部城南支部「不動産街頭無料相談会」森田雅也弁護士、嶋田葉月弁護士
  • 不動産街頭無料相談会
    公益社団法人全日本不動産協会 東京都本部多摩北支部「不動産街頭無料相談会」森田雅也弁護士
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    公益社団法人全日本不動産協会 東京都本部城南支部「不動産街頭無料相談会」竹中恵弁護士、嶋田葉月弁護士
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