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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第15回第982号

入居者には修繕を受任する義務あり一時退去の期間、賃料は発生しない

-- 修繕を理由に一時退去させることはできるか

今年3月11日に発生した東日本大震災により、被災地を中心とした多くの建物について、その全部または一部が損壊してしまったようです。

このような建物が損壊してしまったケースについて、大家さんと入居者との法律関係に焦点を当てると、その建物が全壊してしまった場合には、賃貸借契約(民法601条)は終了することとなります。よって、大家さんとしては、全壊した以降分の家賃を受け取ることはできません。これに対して、一部損壊の場合については、まだその建物または部屋で生活できることから、直ちに賃貸借契約は消滅しません。

このような一部損壊に関連する法律問題として、震災後法律事務所オーセンスに頂く相談の中には、「入居者が入居中の建物や部屋が一部損壊してしまい、これ以上の損壊を防ぐために修繕したいが、入居者に伝えても出て行ってくれない。この場合に入居者には修繕作業期間中出て行く義務はないのか。」というものが少なくありません。一般論から申し上げますと、大家さんが貸している建物や部屋が一部壊れてしまったことからさらなる損傷を防ぐためにその修理をする必要がある場合には、大家さんは「保存に必要な行為」(民法606条2項)として、建物や部屋の修繕を行うことができ、入居者はその修繕を受け入れる義務があるといえます。よって、修繕をするために入居者を一時的に退去させることが必要やむをえない場合には、入居者は修繕に必要な期間、建物を明け渡さなければなりません。

前述の相談と同様のお悩みを抱える大家さんがいらっしゃいましたら、まずは入居者に対し、入居者には修繕に応じる義務があることを伝え、自発的な一時退去を促すようにしましょう。このような一時退去の要請をしても入居者が出て行かない場合において、入居者の賃貸借契約上の債務不履行を認め、賃貸借契約を解除することができると判断した裁判例もあります(横浜地裁昭和33年11月27日判決)。ただし、入居者が一時退去に応じなかったからといって、必ずしも賃貸借契約を解除することができるというわけではないので、解除を検討されている大家さんは、あらかじめ弁護士に相談された方がよいでしょう。

なお、大家さん側の要求に応えて入居者が一時退去した場合に、入居者から家賃の支払いを受けることができるか問題となりますが、修繕期間中で入居者が建物や部屋を利用できていない以上、大家さん側としては家賃の支払いを受けることはできません。反対に、入居者としても、一時的な明渡期間における仮住まいの家賃や宿泊費などを大家さんに請求することはできません。

執筆者

森田 雅也 弁護士

森田 雅也 弁護士(東京弁護士会所属)

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