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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第16回第986号

賃借人と転借人の関係、使用状況など「背信的行為」にあたるかを総合的に判断

-- 無断で転貸した場合に退去させることはできるか

家主さんより、「気付いたら入居者が変わっていた。入居者がその友人に無断で『又貸し』したようだ。出て行って欲しいのだがどう対応したらよいだろうか。」という趣旨のご相談を頂くことがあります。

結論から言いますと、入居者が家主に無断で又貸し、すなわち無断転貸した場合には原則として賃貸借契約を解除することができ、明け渡しを求めることができます。

これは民法612条1項が「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」と定め、同条2項が「賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物を使用又は収益させたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。」と定めているからです。賃貸借契約書に明記されている場合も多いでしょう。

もっとも、判例によると、賃借人の無断転貸行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情がある場合には契約を解除できず、明け渡しを求めることはできないとされています(最判昭和28年9月25日)。

では、具体的どのような場合に解除が認められ、明け渡しを求めることができるのでしょうか。以下説明させて頂きます。

まず転貸といえる場合はどのような場合でしょうか。転貸とは、転借人(入居者が『又貸し』した相手)に独立の使用収益権が与えられる場合をいいます。よって、例えば入居者が、「旅行に出かけるので友人に3日間だけ家に住ませた。」という場合は転貸にはあたりません。

では、転貸にあたる場合に、「背信的行為」として解除が認められるのはどのような場合でしょうか。判例の中には、転貸に類似した賃借権の譲渡の事例において、もともと賃借人と同居していた親族に転貸したような場合には、「背信的行為」にはあたらないと判断しているものもあります。これに対して、入居者がその友人や恋人に転貸し、その友人が代わりに賃料を支払っていた、というような場合は「背信的行為」にあたる可能性は高いといえます。よって、このような場合には契約を解除し、明け渡しを求めることができます。

ただし、「背信的行為」にあたるか否かは、賃借人と転借人との関係だけで判断されるわけではなく、使用状況の変更の有無、違反の軽微性、転貸の動機等の諸事情を総合考慮して判断されることになるので、判断が難しい場合には弁護士に相談されるとよいでしょう。

なお、賃貸借契約において、前述の判例理論に反する特約があったとしても、その特約は無効とされています。すなわち、「賃借物件の無断転貸は許されない。これに違反した場合にはいかなる場合にも当該物件に対する権利を失う」という趣旨の条項は一部無効となり、「賃借人に背信的行為があった場合には」という限定付きの条項に読み替えられることになります。

執筆者

森田 雅也 弁護士

森田 雅也 弁護士(東京弁護士会所属)

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