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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第22回第1011号

「賃料値上げ」入居者から承認得られなければ調停や訴訟など法的手続き必要

-- 裁判上の鑑定費用がかかることも考慮する必要あり

家主さんから、「貸している物件の家賃を値上げしたいのですが可能でしょうか?」という相談を受けることがあります。

原則として、家賃は家主と入居者との間の合意によって決まります。したがって、家主が一方的に家賃をアップすることはできませんので、まずは入居者と話し合いをしましょう。この話し合いで入居者が賃料アップを承諾すれば、家賃を値上げすることができます。

入居者が家賃アップに承諾しない場合には、法的な手続きが必要となります。法的手続きとしては、調停と訴訟があります。調停とは、裁判所に間に入ってもらい、当事者同士が話し合いを行う手続きのことをいいます。一方、訴訟とは、裁判所に対し、判決を求めて訴えを起こす手続きのことをいいます。

やむを得ず法的手続きをとる場合には、訴訟を起こす前に調停の申立てをしなければなりません(調停前置主義)。調停では、裁判官に加えて調停委員を交えながら、当事者同士で話し合うことになります。調停委員が第三者としてアドバイスすることで、当事者のみでは合意に至らなかった協議がまとまることが期待されています。もっとも、調停はあくまで話し合いによる解決が前提となりますので、家主・入居者ともにまったく譲歩しない場合には、調停で解決することはできません。

この場合、家主は、訴訟を起こして家賃の値上げを求めることになります。訴訟では、裁判所が指定する不動産鑑定士による鑑定(裁判上の鑑定)が行われることがあり、この鑑定をもとに、最終的に裁判所が適正家賃を定めることになります。当事者が自ら不動産鑑定士に依頼して適正家賃の算定を行い、それを証拠として提出する場合もありますが、このような証拠は、一方当事者の意見に左右されるという側面が強いため、裁判所がこのような証拠のみをもって適正家賃を算定することはあまり多くはなく、裁判上の鑑定を示唆されるケースが多いといえます。裁判上の鑑定を行う場合には、弁護士費用だけではなく、不動産鑑定士の鑑定費用などがかかることになります。このうち鑑定費用は、原則として鑑定の申出を行う当事者が予納しなければならず、その費用は、ごく簡単な鑑定物件であっても1件30万円程度かかります。

家賃の値上げを裁判上求めるためには、このように多額の費用がかかることになるので、家賃の値上げが認められたとしても、かかった費用を考慮するとかえってマイナスになる可能性もあります。裁判を起こすことは費用面から採算がとれないことも少なくありません。

また、訴訟を起こす際は、費用の問題だけではなく、家賃の値上げが認められるような状況にあるのかどうかも検討する必要があります。

執筆者

森田 雅也 弁護士

森田 雅也 弁護士(東京弁護士会所属)

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