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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第25回第1024号

オフィスと住宅で異なる原状回復の「特約」テナントなら通常損耗でも借主負担になるケース有

建物の賃貸借が終了した場合、特約がない限り、賃貸期間の経過により自然に生じる価値の減少(経年変化)や、借主が通常の使用方法で物件を使用したことにより生じる価値の減少(通常損耗)の原状回復費用については、貸主が負担することになります。

これは、①建物の賃貸借は、借主が物件を使用することの対価として、賃料を支払うものであるため、経年変化や通常損耗(以下「通常損耗等」といいます)は、賃料によって賄うことが公平であること、②通常損耗等の発生は、契約締結時に、あらかじめ予測できるため、貸主は、通常損耗等のリスクを賃料に反映することで、そのリスクを回避できること、等の事情が、背景としてあるためです。

ただし、通常損耗等の原状回復費用を、「貸主が負担する」というルールは、貸主と借主が「一定の要件を充たした特約」を交わすことで、「借主が負担する」というルールに変更することが可能です。

この特約が有効となる「一定の要件」とは、(ア)借主が、特別な負担を設定することを明確に認識していること、(イ)契約書等で、借主が特別な負担を設定することについての意思を明確に表示していること、(ウ)特約の内容が合理的であること、です。

注意していただきたいのは、この「特約」の有効性の判断が、居住用物件とオフィス用物件で異なることがある、ということです。

オフィス用物件は、居住用物件とは異なり、①テナントによる物件の使い方が多種多様であること、②使用方法がテナントによって異なるため、テナントごとの通常の使用方法を、貸主が契約時に予測することが困難であること、③経済活動のために用いられるものであるため、借主保護という観点をそれほど重視しなくても問題が少ないこと、等の事情があります。

そのため、実際の裁判例でも、オフィス用物件について、「通常損耗等の原状回復費用を、借主が負担する」旨の特約を有効とし、「借主は、貸主に対し、契約当初の新築状態に原状回復する義務を負う」旨判示した事案があります(東京高判平12・12・27判タ1095号176頁)。

オフィス用物件を取り扱われる場合、これは、是非、押えておきたいところです。

執筆者

木村 光伸 弁護士

木村 光伸 弁護士(東京弁護士会所属)

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