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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第28回第1037号

署名押印のみでなく保証人の意思の確認が重要

借主が賃料を滞納し、今後も支払う見込みが低い場合は、貸主は、保証人に対する、滞納賃料の請求を、検討することになると思います。ところが、実際に、貸主から、賃貸借契約書に記載されている、保証人の連絡先に連絡したところ、「保証人」とされている人物から、「保証契約をした覚えはない」と言われ、支払いを拒否されることがあります。このような場合、貸主は、どのような対応をすべきでしょうか。

まず、貸主において、賃貸借契約書の、保証人欄の署名捺印が、保証人本人のものであるかを確認する必要があります。保証人本人が署名捺印をしたのであれば、問題はありません。この場合は、当該保証人に支払い義務があるにもかかわらず、当該保証人がこの支払い義務を不履行しているにすぎず、支払い義務を免れることはできません。したがって、このような場合は、保証人による、任意の支払いが期待できないため、裁判所に訴えを提起して、滞納賃料を回収することになります。問題は、賃貸借契約書の保証人欄の署名を、保証人本人がしたものではなく、さらに印鑑も保証人本人のものではない場合です。

借主が連帯保証人に代わって連帯保証人欄に署名・捺印した場合、保証人が借主に対し保証契約についての署名捺印をする権限を与えていない限り、保証契約は原則として無効であるため、保証人は滞納賃料を支払う義務を負いません。

代理権がなかった場合でも、表見代理(民法第109条、同法第110条、同法第112条)が成立する場合には保証契約は有効となり、保証人は滞納賃料を支払う義務を負うことになります。表見代理とは具体的に、①保証人が借主に白紙委任状を渡した場合、②保証人が借主に別の契約をなす代理権を与えた場合、③借主に一度与えた代理権を後で撤回した場合などの場合に発生する保証人の責任です。なお、代理権がないことを貸主が知らず、かつ、知らなかったことについて過失がなかった、という条件も満たす必要があります。このような場合には、例外的に保証契約が有効となります。

以上のように、署名も印鑑も保証人のものでない場合に、表見代理が成立することもありますが、例外的な場合に限られます。したがって、貸主としては、保証契約の締結の際に、保証人の意思を確認しておくべきでしょう。

可能でしたら、保証人本人から、直接、面前で署名捺印をしてもらうのが、よいと思います。しかしながら、実際には、諸事情から、保証人から、直接、面前で署名捺印をしてもらうことは、困難な場合があると思います。このような場合には、保証人に電話して、保証人となることの意思を確認したり、保証人に印鑑証明書を提出してもらう、などの方法が有効です。

賃料支払いの担保として保証人の存在は、とても重要です。保証人の署名・捺印を確認するだけでは不十分なので、前述のような方法で、保証人の意思を確認されることをお勧めいたします。

執筆者

木村 光伸 弁護士

木村 光伸 弁護士(東京弁護士会所属)

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