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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第31回第1049号

賃借人が滞納したまま死亡した場合、相続人が法定相続分に従って相続

不動産賃貸借において、不幸にも、賃貸人や賃借人が亡くなってしまうことがあります。

その場合、滞納賃料や将来発生する賃料の扱いは、どうなるのでしょうか。ここでは、賃貸人が死亡した場合と、賃借人が死亡した場合を分けて、それぞれ考えてみます。

まず、賃貸人が亡くなられた場合についてですが、例えば、賃借人が賃料合計60万円を滞納したまま、賃貸人が亡くなり、賃貸人の相続人が、妻と子ども2名の、計3名のケースで考えてみたいと思います。

この場合、賃貸人が亡くなられたことにより、その遺産である不動産の賃貸人としての地位は、妻と子ども2名が相続し、遺言などによる指定がない限り、遺産分割で具体的相続分が確定するまで、法定相続分に従って共同相続することになります。なお、法定相続分は、妻が2分の1、子ども2名が各4分の1ずつとなります(民法第900条第1号)。そのため、賃貸人の賃借人に対する60万円分の賃料債権は、賃貸人の相続人が、法定相続分に従って取得することになりますから(可分債権、民法第427条)、①賃貸人の妻は、30万円分の賃料債権を、②賃貸人の子ども2名は、各15万円分ずつの賃料債権を、それぞれ取得することになります。

また、賃貸人が亡くなられた後の将来賃料債権は、発生する都度、賃貸人の各相続人が、法定相続分に従って取得することになります(最高裁判所平成17年9月8日判決)。

次に、賃借人が亡くなられた場合についてですが、例えば、賃借人が賃料合計60万円を滞納したまま亡くなり、賃借人の相続人が、妻と子ども2名の、計3名であるケースで考えてみたいと思います。

この場合、賃借人の60万円分の滞納賃料債務については、賃借人の各相続人が、法定相続分に従って相続します(可分債務、民法第427条)。法定相続分は、賃借人の妻が2分の1、賃借人の子ども2名が各4分の1ずつとなるため(民法第900条第1号)、賃貸人に対し、①賃借人の妻は30万円分の賃料債務を、②賃借人の子ども2名は各15万円ずつの賃料債務を、それぞれ負担することになります。また、賃借人が亡くなられた後の将来賃料債務については、不動産賃借権は不可分であるため、その対価である賃料債務も性質上不可分なものとして、賃借人の妻と、賃借人の子ども2名は、賃貸人に対し、それぞれ全部または一部の支払い義務を負うことになります(不可分債務、民法第430条、大審院大正11年11月24日判決)。ただし、賃借人の相続人が相続放棄をしたときは、賃貸人は、相続放棄をした相続人に対し、賃料を請求することができないため(民法第939条)、注意が必要です。

賃貸人や賃借人が亡くなったときは、賃料の請求先や、賃料の支払い先を特定するため、相続関係をしっかりと確認することが大切です。

執筆者

木村 光伸 弁護士

木村 光伸 弁護士(東京弁護士会所属)

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