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法コラム

全国賃貸住宅新聞エクスプレス×弁護士法人法律事務所オーセンス

全国賃貸住宅新聞 第34回第1062号

和解条項に違反した場合には裁判に持ち込まず強制執行が可能

明渡し訴訟による明渡しの実現方法として、まず思い浮かぶのは判決に基づく明渡しの実現ですが、実は判決ではなく和解に基づいて明渡しが実現されることがあります。今回は、明渡し訴訟において、和解により明渡しが実現される場合を、判決により明渡しが実現される場合と比較しながら解説したいと思います。

まず、和解による解決の大きな特徴として、当事者間で合意がなされれば、原則として、どのような内容で和解するかを自由に決めることができるという点が挙げられます。

判決により解決がなされる場合は、原則として、提訴時に記載した請求の趣旨に対応した判決しか取得することができません。

すなわち、賃料請求をしていない明渡し訴訟においては、「建物(土地)を明け渡せ」という内容の判決しか取得できません。したがって、滞納賃料等については、一切、解決がなされないままということになります。

これに対し、和解による解決では賃料請求をしていなかったとしても、当事者間で合意が調えば、「○月○日に明け渡す」という明渡し条項に加え、「被告は、原告に対し、○月○日限り、未払い賃料○円を支払う」という滞納賃料の支払い条項を加えることができます。このように、和解による解決では明渡し以外の関連紛争を一括して解決し得るというメリットがあります。

次に、賃借人による任意退去の可能性が高まるという点が挙げられます。

和解においては当事者間の合意に基づき、明渡し日を決定するので、一方的に判決を取得する場合に比べて、賃借人が約束通り任意に明け渡す可能性が高まります。

任意に明け渡さない場合は、強制執行手続により明渡しを実現することになるのですが、強制執行手続においては、裁判所への予納金に加え執行補助業者費用がかかりますので、賃借人が任意に退去する可能性が高まるということは、賃貸人にとって大きなメリットであるといえます。

なお、裁判上、和解が成立した場合には和解調書という書面が作成されるのですが、この和解調書には判決と同様の効力が認められていますので、賃借人が和解調書の内容を守らない場合は、新たな裁判をすることなく、和解調書に基づいて強制執行をすることができます。

このように、和解による解決にはメリットが多いのですが、和解をするためには賃借人と和解の成立に向けて交渉を重ねる必要があります。

また、和解調書は判決と同様の効力を持つことから、和解の内容については賃貸人に不利にならないように細心の注意を払う必要があります。

したがって、和解による解決を視野に入れるならば、判決による解決を目指す場合にもまして、信頼できる弁護士にご相談されることをお勧めします。

執筆者

森田 雅也 弁護士

森田 雅也 弁護士(東京弁護士会所属)

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